(ながた みほさんの「花の青春」とらんぽりんNo.3(後半)に触発されて書きました)
12月といえばクリスマス。昔ほどではありませんが、ショッピングセンターではクリスマス・ソングが流れています。
高校1年か、2年の音楽の授業の時でした。荒木先生が黒板に、英文で“White Christmas”の歌詞をスラスラと書きました。続いて先生のピアノの演奏と指導で何回か歌唱練習。シャレた先生だなと思いました。高校の音楽の授業で英語のポピュラーソングを習うとは。
現在に至るまでX‘masソングは数多く生み出されていますが、この曲に勝る作品は出ていないでしょう。当時(今もそうですが)ビング・クロスビーが歌うこの曲はちょっと大人のムードが漂うX‘masソングとして一世を風靡していました。
調べてみると1942年(我々が生まれる1年前)に同名の映画の主題歌としてビング・クロスビーが歌ったものでした。発表されてから17、8年経った時だったのですね。この曲はオリジナルの英語歌詞以外で歌うことは禁止されているそうです。
先生の音楽の授業では教科書で採り上げられた「シューベルトのセレナーデ」、同じくシューベルトの組曲「冬の旅」から、「冬の旅(おやすみ)」、「菩提樹」、「溢れる涙」等を教わり、歌曲が好きになりました。その他にも「トスティのセレナーデ」、ナポリ民謡「海に来たれ(海に来よ)」、「コロラドの月」など印象に残るいい音楽にたくさん触れることができました。
(写真は:ホワイトクリスマス)
ある時、一人一人前に出て先生のピアノの演奏で歌う機会がありました。それが音楽のテストだったのでしょう。歌い終わった時、先生は大きくうなずきました。「これはひょっとして音楽部に勧誘されるかな、そうしたらどうしようかな」なんて勝手に想っておりましたが、何も無かったところを見ると、あれは多分首筋が張っていたのでしょう。
あれから数十年、カラオケに行く機会が何度となくありましたが、先生から教わったような素晴らしい音楽はひとつとしてメニューにありません。だからカラオケでは歌わないことにしています。(なーんちゃって)
今年5月19日、50周年記念古稀同窓会で、荒木先生の「復活授業」を受けることができました。当時と変わらぬ張りのあるピアノの演奏で「野バラ」「フニクリフニクラ」等を皆で思いっきり歌うことができたことは、まさに奇跡に近いできごとだったように思われてなりません。